リューン 〜風の魔法と滅びの剣〜ニ幕その1[覚えてる限りのあらすじと個人的感想]
◉たたら島
リューン ・ダイを殺す旅という名のリューン ・ダイを助ける旅に出たフロー、エルカ、ファンルン3人は"たたら島"通称"武器の島"に訪れます
たたら島では奴隷たちが歌を歌い武器を作っています。武器の島と言われるたたら島は奴隷たちの働きによって成り立っているのです。
そして最大の他の島との違いは"雨が止まない島"ということです。
フローたちはこの島にいるカーロン(大澄賢也)という人物に武器を譲ってもらおうとこの島にやってきました最強の剣には最高の武器が必要だからです。
しかし、そんな考えをするのはまたダナトリアも同じ、ダナトリアはカーロンに"滅びの剣"を差し引けばこの世で一番強い剣を作らせます。
その剣を手にしたダナトリアは「試し斬りがしたい」と言います「もちろんでございます、少しお待ちを」とその場を去るカーロン
試し斬りといっても木でも持ってくるんだろうと私は思い切っていました。
同じく、たたら島でカーロンを探すフローたちは沢山の奴隷から逃げている少女、ミリアン(まりゑ)に出会います。怯え震えるミリアンを三人は匿って奴隷たちには少女の隠れた場所と逆の方を指し奴隷たちを追いやります、しかし、沢山の奴隷の中で一人だけその場を動かず少女の事を名前で呼ぶ男がいるのです「ミリアン!!いるんだろ?出ておいで、、怖い思いをさせてしまってごめんな、、、」と優しく切ない声でミリアンを呼ぶのです。
その声に引き寄せられるようにミリアンは出てきます。
ミリアンを呼んでいた男はミリアンの父コーリオ(上山竜治)二人は親子だったのです。
ミリアンは試し斬りの奴隷の立場なのに逃げ出したため追われている、と言います
カーロンの言っていた試し斬りとは奴隷の体を斬る事だったのです、父であるコーリオを見ると左手と左足がありません。彼たちはお金が必要なら自分の体を傷つけ斬られるしかないのでした。
「試し斬りをされるとお金がもらえるんです。この子の母親が病弱で、お金が必要で、、、この子にも怖い思いをさせてしまってるんです、、、」
家族を守るために家族を傷つけないといけないことに胸を痛めるコーリオ、ですが、彼自身もうすでに心も体もボロボロなのです、、
そこにダナトリアとカーロンが現れますコーリオは「カーロン様すみません、やっぱり私を斬ってくれませんか?この子に怖い思いをさせたくないのです、この子だけは、、お願いします、、」ともう自分の手足は片方ずつしか残っていないのにその2本も差し出すと言っているのです。全ては娘のミリアンを守るため、、、
ですが、そんな父の思いも儚くカーロンは「そんなやせ細ったお前の体じゃ試し斬りにもならん!」と強く言います、それを見ていたフローは目の前にいる人物がカーロンなのだと知り武器を譲ってくれるようお願いしますが、カーロンの隣にいるダナトリアが最高の剣を持っている事に気づきます。そしてフローは「その剣を譲ってはくれませんか?ダイの事は僕に任せてください、ダイの事、守るって約束したんです、僕がダイを殺します、、!」とダナトリアに剣を譲ってほしい事とダイを殺すのは自分にさせてほしいとお願いするのです、
するとダナトリアは意外にも納得しフローに剣を譲ると言います
ただし、フローで剣の試し斬りをする事が条件でした。
「わかった、だけど、これからフローを探さないといけないんだ、足じゃなくて左手にしてくれ、」と止めるエルカとファンルンを無視して自分で試し斬りをするようにダナトリアに言います。
試し斬りという事はフローが左手を失うという事を意味します、ですが、フローの目は真っ直ぐでダイを助けるため痛みにも一瞬の迷いもないのです。
冒険を始めたフローたち三人が一番最初に訪れた島は雨が止まず暗い奴隷の島でした。
働く事を当たり前とされる彼たちが唯一お金を稼げる方法が自分の体を傷つけ体の一部を失う事なのです。そんな、残酷であり嘘のような現実に直面する三人はどうすることもできない苦しみと目の前の現実に心を痛めます、
そして、奴隷たちは言います。
「体を傷つけられ体を奪われても痛むのは心」
彼たちは痛いのは体ではなくて心だと言うのです。
残酷で目を逸らしたくなるたたら島のシーン、それでもたたら島の奴隷たちは最初のシーンのように歌い、笑い、生きています。ボロボロの体で生きています。だけど時にどうしようもない苦しみが彼らを襲ってしまうのです、この島は雨が一度も止んだ事がないのです、ですが、止んでほしいと心ではずっとずっと願い、その日を望んでいるのです、だって彼らには心があるから、、家族もいる、守りたい物も、大切な人もいる、奴隷である彼らと私たち、そしてフローたち三人、みんな同じなのです。
生きるとはなんだ?運命とは?守りたいものとは?希望とは?人間とは?沢山考えさせられるシーンです。
そしてフローは試し斬りで失った手と引き換えに貰ったお金をコーリオ親子に渡してしまいます。剣が欲しかったとはいえ彼はきっとあの親子も助けたかったのでしょう。
たたら島を後にしフローたちは次の地へと船を進めフローは笛を吹きます、旅に出るときダイスに「風が必要な時に吹きなさい、」と貰った魔法道具の"風を起こせる笛"です、
そうすると、フローの笛の音色とともにたたら島から雲が風とともに消えて行きます、
たたら島にやっと光が差すのでした。